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執筆者の写真Honda Souta

#015【指導】コーチたち、喋りすぎるな。


今回のテーマは『教え過ぎの弊害』についてお話ししたいと思います。


なかなかパンチの効いたタイトルですが、指導者が気をつけなければならない大切なことだと私は考えています。



教え過ぎの弊害』という言葉は、大学2年生の頃の講義で学んだ記憶があります。

それまでの大学の講義では、ティーチングスキルを学んでいました。


「どうやったら分かりやすく伝えられるか」「心に響くような伝え方をするにはどうすればいいか」「どうすれば理解してもらえるか」など、(自分が)上手に教えるための方法を考え続けていたのです。


しかし、その講義を担当していた教授の言葉により、私の指導観が大きく変わりました。


授業・指導・教育などは、こちらが一方的に教え続けるものではありません。上手に教えることだけに集中するのは、私たち指導者の自己満足になりかねません。


指導者(教師)の教えるという行為と合わせて、生徒たちの "思考" が生まれることで、そこに学びが生まれるのです。


つまり、教えない時間、言い換えると考えさせる時間が必要なのです。これは、ティーチングとコーチングに似た概念かもしれません。



<目次>

 
 


教え過ぎによる弊害の例

・その人物への依存 ・自発的な思考の停止 ・受動的な心構えになる ・洗脳(絶対的存在)  など

私が考える教え過ぎによる弊害の例は以上の通りです。


教育学部出身の身でこんなことを言うのも気が引けますが、学校という組織(特にその中の部活動)はかなりこの傾向が強いように思います。

※以下、部活動に限定してフィクションをお話ししています。



顧問の先生や監督の指示にただ従って練習し、強くなっていった選手・チームは、もしその監督がいなくなった場合、どうなるでしょうか?


これまでほとんど自分で考えることなく、黙っていても周りが指摘してくれ、それを正していけばよかった環境が突如として崩れ去ります。


監督やコーチに完全に依存し、自分で考えるということを知らずに育った選手・チームは、その監督やコーチがいなくなった環境に変わった時、過去の記憶(過去にやっていたトレーニングやアドバイスや輝かしい結果)しか選択肢がありません。


このようなケースは本当によく耳にします。


情報を受け取ろうとする姿勢がある間はまだ完全な受け身とは言えないかもしれませんが、情報に晒されているだけになったら、かなり危険な状況だと思います。


過去の自分を見続けたり、いつまでも過去にいようとしていては、絶対に今よりも先の世界には進めません。


大学4年間を通して、私はこのことを実感しました。「右向け右!」でずっと右を向いたままなのは、学校という囲いの中に所属している時だけで十分です。


誰か・何かへの依存、思考の停止、受け身の心構え...、教え過ぎの弊害として挙げた例は、私自身がすべて経験した出来事でした。


 

良い指導者の特徴


私が考える良い指導者の特徴は『間の使い方』です。話し続ける指導ではなく、ところどころポーズの時間が入ります。


「〇〇するためにはどうしたらいいだろう?・・・・・・・」というような問いかけや、自分の呟きのような、その「・・・」の間こそ、相手が考える時間になっているのです。



「考えてください。」と言わずに考えさせるテクニック

これが結構難しいんですよね。


一歩間違えると、相手を置き去りにしたまま、どんどん進んでいく指導になりかねません。教育実習の時に、担当教諭から学んだテクニックです。


別に「わかる人!」と聞いているわけではないのに、考え始め、挙手まで起こるのです。


絶妙な間の取り方があり、その使い方によって相手に考えさせ、引き出そうと仕向けます。


教師に限らず、話を聞いていてこの人は話が上手いなーと思う人は、共通して『間の取り方』が上手です。


 

生徒の自主性を引き出すためのヒント


良い指導者になるためには、生徒の自主性を引き出すことが重要です。そのためのヒントをいくつか紹介しましょう。


  1. 生徒に質問する:生徒に質問することで、自分で考えるきっかけを与えましょう。答えを教えるのではなく、考えるプロセスを大切にします。

  2. 失敗を恐れない環境を作る:失敗を恐れずにチャレンジできる環境を作ることで、生徒は自ら考え、行動するようになります。

  3. 生徒の意見を尊重する:生徒の意見を真摯に受け止め、尊重することで、自分の考えを表現することへの自信につながります。

  4. 生徒の興味・関心を引き出す:生徒の興味・関心を引き出すような課題や問いかけを行うことで、自発的な学びにつなげることができます。


指導者として、教え過ぎないことを意識し、生徒の自主性を引き出す工夫を心がけましょう。そうすることで、生徒は自ら考え、行動し、成長していくのです。


 

以上、『教えすぎの弊害』でした。



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